AMANOのコラム

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筆者・天野 祥子(あまの さちこ)


ジングルベ〜ル♪ 第20回

「サンタがいなくなった日★」 12月8日

 もう12月。クリスマス飾りを出すたびに思い出すことがある。
それは小学校5年生の冬に近付いてきた頃だっただろう。
学校には毎朝近所の子達と集団登校をしていた。その中に一つ年上のちょっとませた子がいた。そんな或る日その子と帰りも一緒になった。

「あんたサンタって本当にいると思う?!」

「・・・。」突然出た言葉に返事が出なかった。

「ね、本当にいると思ってるんでしょ!」

何も言わない私をからかうようにまた彼女は言った。
いる?いない?そんなこと考えてもみなかった。

「サンタなんていないんだよ。」

その言い切った言い方が怪談話の結末を聞かされてるようで怖くなった。
サンタがいない?????????
じゃー今まで自分が思い描いていたサンタは何だったんだ????????
半信半疑のまま家に帰った。
けど、家に帰ってからも『?』が残ったままだった。
親に聞くのもなんだか怖かった。
次の日の朝、また彼女らと学校へ行った。
彼女がまた話かけてきた。

「ね、あんた落ち込んでるの???」

「・・・。」

「昨日の話はウソだよ!!」

そう言って彼女はさっさと前に歩いて行った。
ウソ????????
私は頭が混乱した。
なんでそんなウソをつくのだろう???

その年のクリスマス、いつものように枕もとにプレゼントは置かれていた。
しかし、本当にサンタが持って来た物なのだろうか????????
私はその年初めて疑った。
そこまでは覚えている。
その後のことは夢の中のようにぼんやりとしか覚えていない。
でも、サンタがいるかいないかの狭間を覚えているのは少し嬉しい。
いつの間にかサンタの存在を信じなくなっていた・・・ナンテいうより、彼女の言葉を聞くまでは自分は確かにサンタを信じていたことを覚えているのが嬉しい★

今だにクリスマスのイルミネーションやサンタの格好をした人を見るたびワクワクする。
でも、横から「サンタなんていないんだよ。」と呟く彼女の声が聞こえる気がするのだ。